炭鉱社会と女性

メーデー会場に向かう炭鉱主婦会(1961年)
メーデー会場に向かう炭鉱主婦会(1961年)
(釧路市立博物館『炭鉱のくらし・マチの記憶』より)

炭鉱社会においても、女性の役割は多岐にわたるものでした。炭鉱で働く夫や息子の無事を日々祈りながら、労働環境や生活の改善に向けて、主婦会を組織していました。労働組合とともに、待遇改善や閉山阻止闘争を担うだけではなく、それぞれの地域で独自の活動も展開してきました。また、炭鉱主婦会は、北海道全体や管内での女性団体の指導的立場を担ったり、ヤマによっては主婦会のリーダーから地域議員を輩出したり、地域の消費者運動に大きな影響を与えることもありました。このように炭鉱主婦会は、戦後日本(北海道)の女性運動の中でも大きな存在であったといえますが、北海道では炭鉱の主婦会炭婦協)に関する記録や調査研究は数少ないようです。

JAFCOFでは、炭鉱社会の中での女性、主婦会の役割について、当時の状況および現代に与えた影響についての研究を行っています。